誰の人生においても、危機的な状況は訪れる。突然、家族の一人が病気になり、介護の必要が生じる。仕事を失って経済的な問題を抱える。自分の健康を失ったり、人間関係のトラブルが起きてしまう。そういう危機状況に直面したとき、私たちはどのような対応をすることで、危機を乗り越えていこうとするだろうか。使徒言行録6章には教会が深刻な危機状況に直面し、それを乗り越えて行く姿が証しされている。弟子たちの危機状況への対応、それは「 神の言葉をないがしろにしない 」ということであった。「 ないがしろにしない 」と訳された言葉は、後に残しておかない、後回しにしないという意味の言葉である。神の言葉を後回しにしない、それが弟子たちの対応だった。私たちは危機に直面したとき、必死になってその解決を図ろうと考え、行動する。そのとき、あなたの中で神の言葉はどのような位置にあるだろうか。解決のための中心に置かれているだろうか。それとも、神の言葉は後回しにされてしまうだろうか。先日の祈祷会に久し振りに出席された方がいた。自分の抱えている課題を信仰の仲間のところに持ってきて、御言葉と祈りによって解決を見出そうとされたのであった。